好きじゃなかったセリフ 2選
今は大好きです。(豹変)
(注)ネタバレしかないです。
①ハンナ
──全員を助けられるなら、
なってやらんこともないですわ
■初見の印象
あんなに魔女になりたくないと願っていたハンナがこんな妥協みたいなこと言いますかね……。
これから皆に酷い事しますよって話の流れでプレイヤーが億劫にならないようにするためのメタい説明セリフのようにも聞こえます。
それはそれで「別に魔女化してもいいっすよ」は葛藤が減って盛り下がるのでは……?
■クリア後に振り返ると
↑その考え方は根本的に間違っているのかもしれません(人差し指を立てる眼鏡の男性の画像)
ハンナは「置き去りにされた・した」事実に耐えかねて「気高いお嬢様」のベールを被っているのですから、ハンナの言う「気高さ」には「他者を見捨てない」が多分に含まれています。
これはサバトでも強調して描写されましたね。
そんなハンナが「差し伸べる手があるのに黙ってやり過ごす」なんてできるでしょうか?(反語)
誰もを見捨てないこと=人間らしくあること
を踏まえると、このセリフは
「人間で在り続けるためならば、魔女になっても構わない」
といった読み方ができます。
(魔女になるために人間を自覚したシェリーとの対比も美味しいですね。)
直前のシェリーの書き込み「──詰んだ!無理かも!笑」(たとえ救済であってもハンナが望まないのであれば検討に値しない)に対するアンサーとして、これ以上はないでしょう。
こんなにロマンチックなやり取りが普段の何気ないじゃれあいのような質感で出力されているの、何らかの賞が授与されるべきです。
②島の大魔女
だから、私たちは復讐なんて望んでいないんだよ
■初見の印象
なんか……メタっぽい!
これのおかげで一族の復讐という大義名分をユキ個人の意志の問題に置換することができたので、物語上必要なセリフというのは分かるんですが。
滅びを受け入れた(?)理由もなんか曖昧だし……ダメとまでは言わないけどなんだかモヤっとしますよねえ。
■サントラのブックレットを見て
魔女たち、人間のことめっちゃ好きだったのでは???
複数の言語を切り貼りしたフィクスマージ語が、人間との交流のために作られた言語であることは想像に難くないですが、果たしてこれはいつ作られたのでしょうか。
「人間が島に上陸してから」と考えるのもよいですが、それから人間に滅ぼされるまでの期間で、図書室の膨大な書物を揃えたとするには違和感があります。
(魔法と言われたらそれまでですが)
もしかしたら、人間との交流が始まる遥か昔から、遠巻きに人里を眺めては、いつの日か島を訪れる友人の姿に期待を膨らませて本をしたためていたのかもしれません。
「どの言語圏の人間が来るのだろう」
「誰が来てもいいように、いくつかの言語を組み合わせてみようよ」
「なんだかパズルみたいで楽しいね」
なんてやり取りがあると微笑ましいですよね。
そんな彼女たちが「許しの言葉」と「美しすぎる言葉」を切り分けずにそのまま使ってくれたことについて、どうしても人間への慈しみを感じずにはいられません。
おそらく彼女たちは、この2つの言葉に人間の光の部分を、進歩の可能性を見出したのでしょう。
……というところまでを幻視して、暗い部屋で「MAdEaR MAdEaR」を聴きながらべしょべしょに泣いていました。
ありがとう三木谷さん。ありがとうSLAVE.V-V-Rさん。
「愚かで低俗な人間を、それでも魔女たちは愛していた」──これを【答え】とさせてください。
たぶん「お人間さん観察サークル」とかあったよ
さて、「魔法少女ノ魔女裁判」はサントラのブックレットを以て真の完結を迎え──え?何?朗読劇?まだコンテンツがあるんですか!?!?
ということで、次回の怪文書は朗読劇だと思います。